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みんながパソコンから逃げ出してる

3年前ブログに、「アップルの本質は「あちら側」ではないのか?」というエントリを書いた。

簡単に要約すると、アップル、グーグルといったプレイヤーの主戦場は、単にネットのあちら側を争奪する戦いよりも大きなフレームで戦っているのではなか。そしてそのフレームとは、PCすら介さない「あちら側に繋がる直通経路」の争奪戦なのではないか?という内容だった。

ミクロなレベルでの予想は色々と外れているけど、今みてもマクロなフレームでの予想は当時考えた通りの展開になっていると思う。


アップルのi-phoneやApple TVはどちらも、PCを介さない直通デバイスとしての色をより濃くし、グーグルもAndroidやモバイル検索などの技術を生み出した。AdobeはFlashを単なるコンテンツから、全デバイスのOSレイヤ上を覆うアプリケーションプラットフォームレイヤーへと進化させようとしてる。

ましてや、Amazonのようなプラットフォームと関係ないようなプレイヤーさえ、Kindleという電子デバイスを作り、最終的にはインターネットを介さないコンテンツ配信をにらんでいる。主要プレイヤーみんなが、PCとインターネットという檻から外に脱出しようとしている。

既にネットの主戦場は、PCとブラウザ外のメディアへとシフトしつつある。
で、こっからが本題。

基本的に、「技術の普及」という面においては、インフラが遅れていた国ほど、一気に最新の技術を導入、普及させやすい。 抵抗勢力の利害調整や、過去のインフラとの整合性をあまり考えなくて済むからだ。日本が欧米以上に携帯コンテンツ先進国であったり、数年前の韓国のインターネットの一般層への浸透率を見ればわかりやすいと思う。

現在、これから上ってくる本命国家は、中国とインドだ。個人的には、あの20億超の人々になにかしらの最新インフラが普及しきったとき、世界レベルで何かしらのパラダイムシフトが起きると考えてる。そして今のタイミング的に考えれば、それはおそらく携帯電話がそのポジションに来る。 ちなみに現在、インドは毎月700万人が新規携帯に加入してるんだとか。

この両国に携帯が浸透したとき、それこそ億単位の携帯コンテンツ市場が生まれるわけだ。インドにおいて、「英語による携帯コンテンツ」の可能性が花開いたとき、おそらく欧米の携帯コンテンツにも膨大な人数のユーザーが流入し、欧州の携帯文化も一気に加速するはずだ。そんな中、日本は携帯鎖国してるわけだけど。

そういうわけで中国、インドに携帯ネットコンテンツが普及した時点で、世界レベルでネットの携帯方向へのシフトが始まるんじゃないかと思う。そんとき俺らはどうしようかと。現在インドの携帯はプリペイドの払いきりスタイルが主流だけど、既に農家や地方の人間は携帯電話を使う事で、仕事のスタイルが変化しだしているらしい。

こういう時代になると、そろそろ僕達はコンテンツを考えるときに無意識に考える、PC = リッチ、Mobile = poor という図式自体を考え直さなければならないのだと思う。

何がいいたいかっていうと、イノベーションのジレンマとか、レッドオーシャンとか言って、抵抗勢力や古いフレームでの大惨事をウォッチして笑ってたインターネッツな自分達も、そろそろ油断してるとパラダイムシフトに巻き込まれて、一瞬で旧世代になるんじゃね?っという雑感。PCで動くゲーム作ってる人に「配布コストたけーよ、Flashでネットに公開しろよ」とか思ってた我々が、今度は携帯コンテンツ作ってる人に「PCないと触れないとかどんだけ機会損失だよ」とか思われる時代がすぐそこだなぁと。

そして、昔から未来予測にはそこそこ自信があるのだけど、その予測にあわせてポジション取りができないあたりが、自分という人間の限界点なんだなぁと常々思う今日この頃。しかし、PCを使うこと自体が機械損失とか言われる時代がくると、自分みたいな人間にはマジ色々つらいな。

とりあえずインドの携帯ヤバイってのは100%自信あるので、ここ3年間の貯金全財産引き落としてインドの携帯株買おうと思ったら、日本からインドの個別銘柄かえないでやんの。

そんな雑感。

<追記>
はてぶのコメントみると、なんか誤解されてるポイントがあるので追記。

Mobile増えるはPC消滅っていう、単純な対立項目ではないです。
メディアやUIの特性があるので、PCがなくなるって事は当面ないと思う。

ただ雑誌やTVがいま経験しているような斜陽は、間違いなく遠くない将来PCにやってくるだろうし、
それは少なくない量の役割がPCから携帯に移動するからということです。