何故ガラパゴスがよろしくないのか?
「ガラパゴス化が進む日本のウェブ」
「なぁ、日本が独自のことをするとガラパゴスと呼んで、アメリカが独自のことをするとグローバルと言うのはやめないか?」
はてな界隈で、日本ガラパゴス論が流行っているのだけど、はてぶのコメ欄とかを見ていると、日本ヤバイとか日本をバカにするなとか、ポジショントークというか脊椎反射というか、表面的な事象に対する意見が多くないかと思う。
今の時代、ガラパゴス化は同考えても合理的な戦略のわけないと思うのだけど…
そもそもガラパゴス化と技術や様式の成熟は両立する事象である。閉鎖された環境での特化した技術の爆発的な進化は、それほど珍しくない。だから「日本の携帯文化は他国より優れているのだからガラパゴスとかいうな」、という考え方が間違っている。
閉鎖環境での方向性を持った爆発的な進化には理由がある。それは変動する不確定因子が少なく、硬直した環境である為に、変動リスクを捨て特定の方向に特化した進化が最適戦略である、ということに起因している。色々な不測の事態に目を瞑って、リソースを一点集中すれば全方位戦略の固体よりも先鋭的に進化できるのは当たり前のことだ。
ただし、これにはもちろんトレードオフがある。それはガラパゴスにおける進化は、多様性や適応性を犠牲にした進化だということだ。特化した進化をした生物は自己に有利な環境では爆発的に繁殖するが、適応できない事象にはなすすべもなく死に絶える。つまりハイリスク・ハイリターンと言い換えてもいい。
ここで問われるのは、環境変化や範囲の拡大が加速度的に進む状況で、はたして一点投資戦略が有効化どうか?ということだ。 変化の速度や環境変数が増加する現状ではリスクを分散し、卵を入れるバスケットは複数に分けるというのが、リスクマネージメントの基本のはず。 今の時点で特殊な環境に依存した独自進化やら特化型を積極的に行う理由がない。
ましては日本がガラパゴスを最適戦略としていた二大要素の1つ、地理的要因はインターネット等の普及によって大分無効化された。もう1つのコミュニケーション的な要因も、学生に政治・経済・英語ろろくに教えないことで、人材流出を無理やり押さえつけて作った文化鎖国である。こんな戦略が本当に長続きするのかな。
インターネットがもたらした最大の革命は、数の暴力の上限を地球の総人口まで持ち上げたことだと思っている。
つまり、極論すればパラダイス鎖国という行為は、60億人 vs 1.5億人の絶望的な人資源差によるイノベーション戦争といってもいい。今、現在日本がリードしているからといって、この圧倒的なまでのリソース差を相手にこれからもずっと技術的優位を保っていくことは可能なのかな? さらにグローバル市場を前提としたプロジェクトや勢力は、実弾の数が一桁二桁違っていて、まともに殴り合ったら勝ち目が無いことは、もうみんなうすうす気がついているはずだ。
というのが僕がガラパゴス化に反対する理由。 ガラパゴスウンヌンを議論するときには、今がどうか?じゃなくて長期的に優位性をキープできるのかどうかを見たほうがいい気がする。
2009 年 6 月 28 日 9:53 PM
普段思ってることをほとんど書いてくれて爽快です。ガラパゴス化・推進派の友人に説明する手間が省けますw
一方で長期的に優位性をキープすることはムリでも、ある都合のよい時期まで延命できればヨシとする向きもあって、ある程度先の長い私なんぞは迷惑千万なのですが、推進派を言いくるめるには、その優位性の賞味期限を算出しなければなりません。
とっくの昔にアーキテクチャ面では完全敗北した日本メーカーのパソコンも未だに家電量販店に並んではいる状況を鑑みれば、それで推進派は満足だったりします。
2010 年 1 月 21 日 5:02 PM
「ガラパゴス的な文化の中で生まれたエッセンスをいかにグローバルに展開していくか」
というのが日本発のエッセンスというか武器を生かしていく本質だと思うので、
ガラパゴス反対とか賛成とかの二元論で語られるべきもので
ないと思うんですけどね。
そのあたりを省いて、「グローバルだから良い」みたいなことをエキセントリックに言う人が
多いので、ガラパゴスLoveみたいな人が反動で増えるのではないかと。
そんなイメージです。