日本のwebが「残念」というか、そもそもはてなが「残念」だ

ITMedia: 日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く(前編) を読んで雑感。

「元」はてな好きな人間的には、日本のwebが「残念」よりも、最近のはてなのほうが「残念」な印象なんだけどなぁ・・・
なんか海外留学時代を思い出す既視感。 

「俺は日本で評価されないから海外に出るぜ!」とか、「英国でアーティストになりたい!」とか、熱い俺アート論とかかました人みたい。 それでいながら、4年後ぐらいしたら「いや日本人が海外で評価されるって難しいよね」とか「夢を持つのはいいけど現実は違うよ」とか語りだして、半分リタイヤしつつも正業につかづにバイト暮らしして酒場で若者に説教する人みたいな風景。

そもそも、はてなが日本で成功したのは、あくまでSBMにしろwiki的なオートリンクダイアリの仕組みにしろ、他所で流行した優れた概念をいち早くパクッって(輸入して)カスタマイズするタイムマシン商法のバランス感覚のはずだった。はてな自身には、自ら文脈やルールを創造できる力は一環してなかったし、基本ほかの誰かが作った優れた概念を、日本に紹介・普及させるエヴァンジェリストというのが、僕の理解だった。

状況が変わったのは皮肉にも「Web進化論」が出版されたあたりで、Webのトレンドが Google Maps や Youtube など、ちょっとやそっとじゃあ翻訳・輸入できないようなフェイズに到達しだした頃からだと思う。

この頃以降にはてなに入った人々は、(外から観測している分には)、「面白いことをしたい、面白いものを作りたい人たち」であって、「機能するサービスや、機能する文脈を作りたい」って人達ではなかった。(という風に外からは見えた)。 そんなこんなで、新概念の輸入もできなくなったし、かといって新しいものを0から作り上げることもできずに迷走していったのが、現在のはてなへの発端だと思う。

そもそも「こういうの面白いよね」、「うん楽しいよね」的な学園祭やバンド的なノリで、サービスを作って、それを海外に持っていってもヒットしないのは当たり前じゃないかと。

いい物作れば評価されるとか、日本のいいものをは世界に通じるとか幻想だもの。向こうで当てるには、まず新しい文脈作って、古い文脈を踏み潰して、向こうの人のテイストに改良して、カリフォルニア・タイガーロールみたいにしないと駄目だと思うんよ。 日本のいいものは世界に伝わるとか、それ異文化コミュニケーションじゃないよ! 自文化の押し付けだよ!! 異文化コミュは自文化と異文化の違いを受け入れることだよ。

「Web進化論」みたいな、宗教的なカリスマになったからには、衆民にご利益と実績を示し続けないと、宗教は機能しないと思うんよ。 煽ってムーブメントを作り出したからには、梅田さんなり、はてななりがそれを実践しないと、「あぁ、あの人の言っていたことは机上の空論だったのだなぁ」と、逆にみんなそれを諦めちゃうんじゃないかと。それが、「web進化論的なるものは日本では失敗する」っていう共通認識が、いまのwebのがっかり感の基盤なんじゃないかなと。

煽るだけ煽ってリタイアしながら、日本のwebが「残念」とか言われても、どうしろというのかと。



そもそもはてな自身がUSのWEBに進出できてない日本のWebじゃん。 世界進出失敗して、日本でもアメブロに負けたからって「日本は残念な環境」とか言われても・・・ はてな自身が、アカデミックや上流の人たちが高度な議論をする為土壌を作る能力も、それ以前に知を発掘するシステム作る気なかったじゃん。 率先してSBMとか衆愚系に走ってたじゃん。

自分達で時代をそっちに持ってく為の文脈もルールもシステムも作らずに、それで「残念」とかいう梅田さんとはてなが残念だよ。 結局のところ、「時代の変化はアメリカまかせ!でも日本は言葉と文化の壁があって流行りませんでした、あはは♪」みたいな結論はどうかと。大分がっかり。


web進化論で、ウチのサイトの「RSSを書くことの意味」とか「ブログを書くという行為がスキルアップにつながる話」とかを引用してくれた時は嬉しかったよ。自分はその頃の価値感はまだ機能すると思ってるよ。残念とか言う前に、昔の空気感を復活させてよ。自社でオリジナルサービス作れないから、任天堂のバックエンド担当とかやめようよ。

っていうか、はてなの目指した、三年間かけて達成した世界って、アカウント名の横に課金ユーザーマークが出ることかよ!?!?

とまぁ、昔はてなに期待してただけに、色々と雑感を感情の赴くままに徒然なるままに。
まだ、はてな村のモヒカンルールが有効なら、これぐらい言ってもいいよね。はてな村の、表現にオブラートをかけずにブッチャけるのを是とする文化なら、これぐらい言ってもいいよね。


<追記>otsume氏のコメント見て、適当な独自フレーズでモヒカンとか使ったのはアレだったと自戒したので最後の一行を修正。</追記>

コメント / トラックバック 6 件

  1. otsune より:

    >まだ、はてな村のモヒカンルールが有効なら、これぐらい言ってもいいよね。

    「はてな村のモヒカンルール」とは初耳の表現ですが、それはいったいどういう意味なんでしょう? もしよかったら解説して貰えるとエントリー読解の助けになります。

  2. hoge1919 より:

    梅田氏はあくまでコンサルタントとして、煽り文句を出しただけ。Web2.0と同じように、日本WEB企業が活性化する展開を望んだんでしょう。で、それに対して予想外に皆が煽られなかったから失望した。あるいは予想外の方向になってしまったから失望した。

    はてなでいえば海外進出してその失敗原因を総括することもなくお茶に濁して京都に撤退した時点である程度の評価は定まったんだと思います。ああそういう会社だと。もしかして皆、期待しすぎただけじゃないかな、と思います。梅田氏も含めて。

    で梅田氏に対しても皆夢見すぎただけではないかと。

  3. admin より:

    >otsuneさん
    厳密でないというか、適当な表現だったので該当部分を修正しました。 現行の表現が、その文章で書きたかった内容でございます。

    >hoge1919さん
    でも僕はもうちょっと、あのドリームタイムが続いてほしかったです。。。

  4. shingotada より:

    質の高いエントリーですね。
    はてな好きとしては反論したいのですが、おっしゃるとおり、、、という感じというか同感です。

    でもあなたもはてなや梅田さんに期待してたんだったら、一緒にどうすればいいか考えていこうよ。机上の空論でもいいので。

    次のエントリーは楽しみにしてます。

  5. admin より:

    >shingotadaさん

    どうもです。
    >でもあなたもはてなや梅田さんに期待してたんだったら、一緒にどうすればいいか考えていこうよ。机上の空論でもいいので。

    もう4年前ぐらいに、はてぶが衆愚化する予測と対策とか、CGMの構造的な問題とか、いろいろエントリーで提案済なので、いまさら考えることはあまりないかなぁと。

    いかに綺麗に着地して、次の世代に夢を託すかぐらいしかないんじゃないかなぁと。

  6. 小鳥ピヨピヨ より:

    日本のネットが「残念」なのは、ハイブロウな人たちの頑張りが足りないからかも知れない

    梅田望夫さんのITmediaの取材の件について、感じたことを書くのがネットで流行っているようなので、誰にも期待されていないし普段の小鳥ピヨピヨらしくないと知りつつ、僕も簡単にし…

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