新しいiPhoneは何をもたらすのか?
ASCII.jp: 開発者が見る、ここがスゴいぞ新iPhone
WWDC基調講演をうけての新iPhoneについてのコメントを、ASCII.jpに寄稿いたしました。他の6人の識者の方々とは、僕だけちょっと注目点浮いてるwwwww。都市情報デザイン→工業デザイン→flashとか、バックグラウンドがヘンテコだからかな。 アプリ内課金は別に新しい概念でもないので、まったく萌えなかった。
以下 ASCII.jpの許可を得ての僕の寄稿文の転載と、字数的にASCIIに書けなかった、補足と今後の分析を少々。
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注目ポイント: 外部機器との連携
プッシュ通知機能やアプリ内課金も魅力ですが、iPhoneをいちばん面白くするのは外部デバイスとの連携が解禁されたことだと思います。
iPhone OS 3.0では、Dockコネクタによる接続か、Bluetoothによって、外部のハードウェアとデータをやりとりできるようになります。この拡張は、 iPhoneを2種類の方向に劇的に進化させるでしょう。ひとつは、iPhoneの利便性をハードウェアが拡張する方向。もうひとつは、逆にiPhone があらゆるハードウェアを拡張する方向です。
前者としては、iPhoneの持っていない機能、例えば温度や水圧の感知といった特殊なセンサーなども、今後はデバイスにより自由に拡張できるようになります。
これはiPhoneの進化のコンセプトとして、とても優れていると思います。というのも、iPhone本体のシンプルさを保ちながら、病院やダイビングなど用途に応じて、iPhoneを高度にカスタマイズできるからです。例えば、赤外線を発するデバイスを追加するだけで、iPhoneが電化製品の大半を制御できる万能リモコンになるわけです。
後者のハードウェアを拡張させるという点については、iPhoneの操作性と利便性があらゆるデバイスを拡張する、という考え方です。例えば予算の関係でCPUが足りないようなガジェットであっても、Bluetoothさえ積んでおけば、iPhoneのマシンリソースとして扱い、iPhone側で複雑な処理を行なって、その計算結果を受け取ることができます。
安物の電子楽器とiPhoneを接続することで、扱える音色やエフェクトを大幅に拡張したり、録音/編集機能を追加することが可能になるわけです。今後の電子機器は、旧世代だったり低予算だったりで機能的に限界があっても、通信仕様さえ決めておけば、iPhone側でソフトウェア的に機能を拡張できるでしょう。これはとても面白いコンセプトだと思います。
iPhoneと外部デバイスの通信は、電子機器にとって新しいコンセプトをもたらすと思います。ハードウェアとソフトウェアがより分離し、Amazon APIのようなウェブサービスやマッシュアップといった概念が、デバイスレベルに降りてくるわけです。
機能と設計をシンプルにし、仕様をしっかり公開さえすれば、電子機器はユーザーの用途に応じて無限のカスタマイズと進化ができる、というのはとても面白いと思います。このような概念が普及していくと、既存の家電が抱えていた問題点──アレもコレもと機能をゴテゴテと追加する風潮に一石が投じられるのではないかと思います。
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追記/補足部分
僕のApple観、iPhone観というのはそれぞれ、4年前と2年前に書いたエントリーから基本的にズレていない。 まぁ戦術レベルのずれはあるけど、ありがたいことに大戦略レベルでの予想は1mmもずれないで当たった。 ようやっと数年前にしこんだエントリーに時代が追いついてきた。
しかしi-podもituneもインターネットの手前の、グーグルを介さない「あちら側」へ扉でとなりうる。そしてアップルはそのゲートウェイの使用を自分以外にの誰にも許可していない。「こちら側」にバイパスを設けつつ「あちら側」を支配する、それがアップルの戦略なのではないのかなと思う。via アップルの本質は「あちら側」ではないのか?
で結論としては、「iPhoneは携帯でも音楽プレイヤーでもない」という考えに帰結した。
タッチスクリーンという仕組みの本質は大画面の手段でも、カッコよさでもない。むしろUIとしては不便な部類に属するデバイスである。その唯一の利点は、あらゆるタイプのインターフェースを、1つのデバイスで実現できるということだ。 via iPhoneは携帯でも音楽プレイヤーでもないし、Appleは家電屋じゃあない
ここまでくれば、あとの未来もそれなりの確度で断言できるかと。「時代がマイノリティリポート系のUIと脳波系に進化しない」と仮定するならば、iPhoneの進化の選択肢はそう広くはない。
iPhone自体は時代に比べて比較的ロースペックというスタンスを保ちながら、IDと万能リモコン、万能ハブというポジションに専念するのではないかと思う。
iPhoneはあくまで入出力機器に徹し、複雑な処理はネットワークや最寄りのPCにリクエストを出して結果を受け取る。wifi圏内に適切な対応デバイスがあれば、一覧をダイナミックに取得しUIをロード、独立したデバイスとデバイスをシチュエーションにあわせて組み合わせて制御する、マッシュアップのハブみたいなものになっていくだろう、と考えている。
理詰めで考えると、ほかにiPhoneの落としどころってあまりないと思うんですが、どうなんでしょうね? 当たるかどうかは、また3〜4年後ぐらいに。
2009 年 6 月 11 日 1:14 PM
なるほど!
4年前のApple観がズバリだと言う事に驚かされました。
そして、私のような素人にもiPhoneの未来を
分かりやすく教えてくださる文章です。
iPhoneの魅力を伝えるのにこの文章が、
もっと知られてもいいと思うのは私だけでしょうか。
2009 年 6 月 17 日 12:02 AM
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