アプリの設定は、初心者/上級者の2段階モードがいいんじゃないかと思う
iPhoneアプリなり, Airアプリなりを作ってて思ったんだけど、特にiPhoneのような画面の小さい環境では、機能要望の取捨選択がムズかしい。
本来、ウィジェットというのは単機能特化が一番いいんだ思う。 ところが、ユーザーからの機能要望というのは限度がなく、その全てに対応すると、アプリケーションがあっという間にファットになってしまう。
ファットになったアプリは、既存のヘビーユーザーには歓迎される一方で、新規ユーザーにとっては害として働くことが多い。
まず、あれもこれもという多すぎる機能は、「何をすべきなのか」という本来のコンセプトを消し去ってしまい、それそのものの持っていた「体験」を台無しにしてしまう。結果、「何をしたいのか」が明確なユーザー以外には、きわめて使いにくい一品になってしまう。
また学習コストの大幅な増加も問題となる。iPhoneのような設定画面と、ヘルプを並列に見せることが難しい環境ではなおさらだと思う。
ところがジレンマは、初心者ユーザーほど、表示スペック、カタログ上の機能の数を基準に購入する。 UIや機能の切り捨て、という意思決定に対し新規ユーザーがお金を払う可能性は少なく、結果的に販売段階ではアレもコレも全て詰め込んだアプリが売れることとなる。
そして長期的に見た場合、ファットなアプリは初心者を切り捨て、市場を小さくしつつヘビーユーザーだけが生き残る。そしてヘビーユーザーの機能要望に答えることで、さらにニッチなアプリへと破滅的な進化していく。 ここら辺はかつてシューティングや格闘ゲームなんかが通った道だと思う。
そういう先細りに対して、どういう対策を練っていくのか? というのがモバイルアプリの今後の課題になるんじゃないかと。
ゲーム業界等の先人の工夫を見ていると、最も有効なアプローチの1つは、初期起動時にユーザーの機能と権限を制限することのように思える。
購入時、ユーザーのできることは、そのアプリの本質のみに制限する。そしてその後、ユーザーの指向、用途に応じて、複雑な機能を制限解除していく、というのがスマートなのではないかと思う。そういうRPGのレベルアップ的な仕組みが、アプリのUIについてもいいのではないかな?と思う。
メタセコイアとか触ってると、とてもそう思うのデス。
2009 年 7 月 3 日 1:05 AM
そうなんです。あまり使いこなしそうにないユーザーほど「表示」を気にするんです。深津さん、いつもながら良いところ突いていて感心します。私の本業が販売なので日常目にすることですが、顧客心理としてほとんどの顧客はこのご時世でも表示で価値を決めるように思えます。元は売り手が商談をしやすいように表面上の訴求力のあるモノを作っているとも言えますが。最近では一眼のようなコンデジまで登場してますし…
ゲームの例えも納得。最初から足して売りつつ、引いても使えるアプリ。ToyCameraのように最初から引いて売るのもアリなアプリもありますが。その辺、アプリ内課金(課金なしも)をうまく活かせると良いですね。
そういえばiPhoneのUIってMac OS10.2以降のシンプルFinderっぽいですね。最初から引いたOSX。ついでに言うとFlashの前身のSmartSketchは描くことに特化した素晴らしいアプリでした。ドロー系なのに消しゴムツール付いていて当時感激してました。