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iPhone開発規約の変更にともない、Flash for iPhoneは復活するか? 雑感

iOS4.1の発表にともない、iPhoneの開発者規約に微調整が。
なんとあの悪名高い、Apple以外の開発環境使うな条例が消滅した模様。

In particular, we are relaxing all restrictions on the development tools used to create iOS apps, as long as the resulting apps do not download any code. This should give developers the flexibility they want, while preserving the security we need.



つまり、Flash for iPhoneがOKになったってことだってばよ!?

さて、一見バラ色に見えるこの展開。 ところがFlashが復活することはあり得るのでしょうか?というか意外と難しいと思いますよ。特に読めないのが、この条項を今になって改訂して意図。以下の4つのシナリオが考えられると思う。

1:EA等、Unity系を安全に使いたい大手Developer からの突き上げ。
2:同条項は単に、iOS4, iPhone4リリース直前の大改修を、安全にすませる為のものだった。
3:Flash for iPhoneはiTunesの生態系を脅かすほどの驚異ではないと判断された。
4:Androidの市場拡大、AIR for Androidに対する妥協措置。

おそらく実際に起きたこととしては、iPhone4とiOS4のリリースにおいて、マルチタスクとレティナディスプレイへの移行をいかに安全に行うか?という時期に、AdobeがFlash for iPhoneを発表しようとした。 しかし、このタイミングで新iPhoneへの対応の読めない巨大開発環境の出現に、Appleが慌てて規約を変更。 それがFlash for iPhoneの発表前夜におきた、Adobe潰しにも見える突然の規約変更となった・・・ということかと。

問題は、ババを引いたAdobeがどう動くかもさるものながら、現状のiOSに対してFlash Playerがどこまでの価値を提供できるか、という点。特に以下の2つの観点からの動きが気になるところ。

リスクコントロールの観点
Adobe側からの懸念点。
最大の理由はAdobeが、いまさらFlash for iPhoneの開発を再開したがるか? という点。 アプリの公開をAppleの思惑一つで撃墜されるという悪夢を見せつけられた以上、正直ここに開発リソースを振り分けるリスクはとても高い。

またCS5の目玉であった機能を、このタイミングで再搭載するというのはどうなのか?という感じもある。 すでにモバイルフレックスやAIR for Android前提のプロジェクトが色々すすんでいる現在、将来の動作を保証した開発を行えるのかというところ。いかにFlash for iPhoenが解禁されようと、いまさらRetinaディスプレイ比対応のアプリが勝負になるとは思えないため、アップデートは必須となります。

クロスプラットフォームの観点
こちらはディベロッパ視点。
Retinaディスプレイと、それに伴う独特の解像度の解釈。マルチタスキング等、独特な処理が大量に追加されたiPhone4。こういったことに対応したAS3コードが、はたしてマルチプラットフォームの体裁を保っていられるのか?というのが最大の懸念点。
Retinaを吸収したコードなんてAS3で書いて、それがAndroidやWeb上でマトモに動くのか。で結局iPhoneだけで動かすならObjCか,JavaScriptでいいじゃんというお話になってくる。

で、そういうことを考えると、すぐには Flash for iPhone復活という流れはないと思われる。
FlashでiPhoneアプリにリターンマッチ!!と考える人は、最低限AdobeがRetinaディスプレイとマルチタスキングをFlash for iPhoneに落とし込むかどうかを、じっくりと待ってからにしたほうがいいと思われ。